コンテンツSEO&アドセンスセミナー受けてきました

齊藤ミナヨシです。

10月後半に2本ほどいいセミナー受けましたので、講義と懇親会に参加して考えたことなどを書いてみたいと思います。

(1)松尾茂起さんのコンテンツSEOセミナー
(2)石田健介さんのアドセンス裏側セミナー

一応どちらもアフィリエイター向けということでチューンされており、参加者も大半はアフィリエイターさんかなという印象。

そもそも主催がALISAというアフィリエイトサークルなので当然といえば当然です。私はWebマーケティング協会という別窓口からの申し込みなので、行くまで知りませんでしたが。ちなみにWebマーケティング協会とALISAは代表者が同じ人です(さも知ってるように書いてますが、私はALISAという団体の存在を先週知りました)。

追記:Webマーケティング協会は予定されていたサービスが全く提供されなかったので呆れて退会しました…。

(1)松尾茂起さん コンテンツSEOセミナー

この業界であれば説明不要、引っ張りだこの松尾さんです。
松尾さんの会社は京都ですが最近東京オフィスも作られたそうで、マンションも借りて月の半分くらいはそちらにいるとか。

私も東京に部屋を借りましたし、地方に住んでても結局何やかんやで東京に長期ステイすることになるんですよね。せっかくネットインフラが整ってるのに、この一極集中はどうにかならないかなあ・・・。

セミナーの内容はここに詳細書いていいものか分かりませんので印象に残った部分だけ。

・検索文脈は時間によって変化するので、記事の定期的なブラッシュアップに予算を使うべき

例えば「MVNO」というワードについて考えますと、今はまだまだサービス自体の認知度が低く、「それって何?」「どういう仕組みなの?」という疑問を解決しようと調べている人が大半です。
ですから「MVNOとは」という課題に対して最も親切に回答しているサイトが上位に表示される傾向がある。

しかし、これがしばらくたってMVNOという言葉が一般化し、あって当然のものとして認知された場合、ユーザーの検索文脈は「MVNO 比較」とか「MVNO 価格」といった内容へと変わっていきます。
そのため今のニーズに即して「MVNOとは」で上位表示できていても、ニーズの変化を捉えられていないものはいずれズルズルと下がっていくのではないかと。松尾さんはそう仰るわけです。

ですから記事については定期的に情報をブラッシュアップしておくことが望ましく、特にコンバージョン数が多いような記事は常に鮮度を保ち更新日を明記しておきましょうということです。

私自身の消費行動を考えてみても、確かに記事の日付は重要視します。特にIT系の記事は半年経てばもう古くなっていることも多いため、あらかじめGoogle検索する時に1~3ヶ月で期間指定し、それで不足なら徐々に範囲を広げていくようにしています。

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最近だとLIGブログがやたらと過去記事の再編集をしてるなーという印象がありましたが、確かに全く新しいネタを探すよりも過去のアーカイブ資産を活用する方がコスト面でエコですね。納得です。

懇親会では運良く松尾さんの隣に座ることができましたので、お金のこととか下世話な内容を色々聞いてきました。内容はもちろん書けませんよゲヘヘ。ゲスい!

松尾さんはやはりスライドの作りが上手でお話もうまく、デリバリースキルが高いので見習わせていただきたいところです。ノートを見直しても無駄な内容が全くないのがすごいなあ。

松尾さんは体調悪そうでした。講師は休めないのが辛い。

(2)石田健介さん アドセンスの裏側セミナー

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石田さんは元Googleアドセンスチームにいらっしゃった方で、今は独立してコンサルをされています。
要するにアドセンスの中の人だったというわけですから、なかなか表に出てこない「日本語での」Googleの内部情報に触れることができるセミナーでした。

講義時間は正味50分と短く、その制限から概論的でふわっとした中身なのがちょ~っと残念かな。要約すると「ポリシーをよく読んで違反はするな」「でかいサイズの広告を貼れ」くらいの内容で、実サイトの添削も収益化できてない初心者さんが対象だったのでさすがに物足りず、懇親会で例によって隣に座らせていただき不躾な質問をしてきました。

・クリックの質が低いとBANされることがある

あるサイトで、メインのユーザー層を小学生が占めた結果、広告のクリックがまったくコンバージョンにつながらずアドセンスのアカウント停止まで行った例があるそうです。

私が色々なメディア運営者さんに聞いているところだとアドセンス収益は概ねPVの1割~2割(月間PVが100万ならアドセンスの売上は10~20万円)に落ち着くことが多いようですが、先日お会いしたマネー系ブロガーさんはPVの5割が収益として上がっていると仰っていました。

その方のブログは月間120万PVだそうですから月60万円くらいの売上でしょうか。年間720万ですから並のサラリーマンより稼いでいることになりますね。サイトテーマやユーザー層のニーズにマッチした高単価のクリエイティブを上手なレイアウトで配信できているのでしょう。うらやましい!

弊社で持ってる最もアクセスが多いサイトは月間300万PVくらいなんですが、エンタメ系を扱っているのでやはりユーザーの購買力が低いようです。アドセンスのスマートプライシングという仕組みによってコンバージョンしないクリックは報酬が引き下げられてしまいますので、そのサイトからのAdSense売上は30~40万円になってしまいます。

もったいない話ですが、一般的にはPVの集めやすさと報酬単価は反比例の関係にあるため、まあ織り込み範囲ではあります。しかしそれでアカウントBANまでいくとは恐ろしいですね。

・アドネットワーク業者の選定(ABテスト)にアドサーバーを使う

先述した月PV300万のサイトに、毎日のように聞いたこともない業者からメールが来ます。内容はアドセンスからの貼り替え営業ね。

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わざわざ貼り替えるメリットが何かあるのか?といくら考えても結局「貼ってみなきゃわかんねー」ということに落ち着きます。サイト内容にマッチした広告在庫が豊富なら売り上げ増えるかもしれないし、逆も然り。営業マンはどうせいいことしか言わないのでホントのところは分かりません。

で、貼り替えてABテストするのによい手法は何か?と質問したところ「アドサーバーを使うのだ~☆」と言われまして。恥ずかしながら私、聞いたことはあるけど使ったことないっす~状態だったので仕組みについて教わりました。まだ実践してませんので使ってみてなにかいいことあったら記事にします。

セミナー内容とは関係ないのですがこの日は懇親会に染谷昌利さんがいらっしゃっていて、今回も月PV100万クラスの著名ブロガーさんお二人を紹介して下さいました。染谷さんにはいつも親切にしていただいて本当に頭が上がりません。お礼に仙台名物牛タンを送りつけて媚びへつらうことにしますゲヘヘ。ゲスの極み!

しかも仙台戻ってから「DFP アドサーバー」とかでぐぐったら染谷さんの書いたアドセンスの本が出てきて、「昨日著者と一緒に飲んでたじゃん、あほかw」みたいなことになってました。相変わらず遠回りが好きな齊藤です。こんなことしてるから仕事が遅いんだな。

・話題の「広告ブロック」について

松尾さんと石田さんのご両人にお尋ねしたのですが、今のところ広告ブロックによる有意なインパクトは全く見られないので当面は神経質になる必要はないとのことでした。

今後iOSに広告ブロックがデフォルト実装されたとしたらどうなるのか?という質問に対し、石田さんの推測ではGoogleはおそらく技術的に広告ブロック回避が可能ではないか、もしくはAppleと裏で渡りをつけることもできるのではないか・・・といったお話をされていましたね。

未来のことは誰にも分かりませんが、Googleが黙って状況を看過すると考えにくいことは確かです。そこまで心配しても仕方ないとは思いますが、それだと格好つかないので私が質問を受けた際には「タイアップ記事の制作が増えるかもしれないのでその制作手法を身につけてはどうでしょうか」なんて提案をすることにしています。

タイアップ記事とはどこかに小さく<PR>などと書いてある取材記事のことで、企業がお金を払って書かせています。新聞や雑誌でも当たり前に存在していますよね。これなら見た目は記事そのものですからブロックしようがありません。広義ではネイティブ広告の一種と言えるでしょう。

つまりアドセンスだけ貼って人任せにするのではなく、媒体資料作って広告販売したらいいんじゃないっすか?ってことですね。私が見た中では公称25万PV/月でもそれをやってる業者さんがいました。(参考:アプリマーケティング研究所) このメディアさんみたいにユーザー層がはっきり読めるならもっとPV少なくても行けると思いますよ。

セミナーの探し方

私のお客様からよく頂戴するのが、「どこでこういうセミナーとか勉強会探してるんですか?」という質問です。

今回は私が所属しているWebマーケティング協会という集まりから案内が来たのでそのまま参加申込をしました。

他にはWeb担を毎日RSSリーダーで見出しだけ読んでるのと、Peatixでたまにイベント検索してるくらいです。結局こういう情報も人づてだったりするので、他のアフィリエイターさんやブロガーさんに会ったら聞いてみるのもいいんじゃないでしょうか。

アフィリエイトセミナーってあまり代わり映えしないので、隣接業種のWeb屋さんとかデザイナーさん、広告主向けのセミナーなんかに行くと色々楽しいですよ。

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ちょっときつい言い方をしますけど、セミナー情報すら調べられない、調べたくないという人はネットで商売するの向いてないと思うんですよ。自分に必要な情報くらい、まず自分で探せるだけ探してみません? だって目の前にPCなりスマホなりあるんでしょw その気になればいくらでも見つかりますよ!

なお、一番確実なのは自分で主催して講師を呼ぶことです。講師のバリューにもよりますが、東京なら20人くらい集客できればペイするんじゃないでしょうか?

 講師料5万円+会場設備費3万円=8万円
 8万円÷20人=4,000円

これくらいなら行けそうですよね。講師料は知り合いなら安く請けてくれるでしょうし、その方の業態や交渉次第。駆け出しで実績が欲しい人なら真剣にお願いしたらタダでやってくれるかもしれません。

どっちかというと有名な人を呼んで大人数集客した方がスケールしやすいとは思いますが(無名な講師で20人集客するより著名人のイベントで100名集客する方が簡単)、運営が大変になるのであなたがイベント運営未経験なら少人数からでOKです。こういうのも口開けて待ってるだけじゃなく、自分で機会増やして行きましょ。自力で食ってくつもりならね。

(余談)

懇親会でお店からもらった領収証がなかなかインパクト大。

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このまま税理士さんに出して反応を観察してみようと思います。