アフィリエイトである程度の売上を出していると、提携してるASPの営業担当者から連絡が来るようになります。
そこから新着プロモーションの案内とか、特別報酬の紹介とか、セミナーに呼ばれたりといったやりとりが始まるわけです。
ASPの担当者と懇意にして情報をいち早くもらえるかどうかで、その後のアフィリエイトの運営にかかる労力は大きく左右されますので、できればさっさとコネを作っておきたいところです。
アフィリエイトをはじめたばかりで実績の乏しい人がどうやったらそういう担当者と知り合いになれるのか? ということをよく聞かれるので、簡単に私の考えを書きますね。
(1)ASP主催のセミナーに行く
一番手っ取り早いし確実です。
ASPの営業担当者が何人か来ているので、自分の名刺にサイトURL書いて渡して挨拶します。
相手の名刺をもらって御礼のメールでも出しておけばOK。あとは定期的に質問とか送っておきましょう。1年も前にもらった名刺のアドレスにいきなり思い出したようにメールすると、すでに会社辞めてたりしますからね。
難点はセミナーがほぼ東京か大阪でしか開催されないこと。それ以外の地方都市で狙いたい場合はセミナー情報に目を光らせておくのがよいかと。
まあこれからアフィリエイトで月10万からの収益を出したいと考えてる人は、先行投資として東京でも大阪でも行ってください。サイトの情報収集ですから出張旅費は経費になります。
ここで時間とお金をケチって人脈すら積極的に作ろうとしない人は、アフィリエイトやっても大して伸びないだろうというのが私の正直な意見です。
ネットだからPC相手にポチポチしてれば儲かるなんて考えている人も実際多くいますが、価値のある情報を与えてくれるのは「人」です。
おいしい一次情報は関係者の間を流れて、そこで旨味を絞りきった残りカスがネットへ放流されます。
私はオンラインのビジネスサロンや高額セミナーにも参加していますが、当然そこでのやりとりは守秘義務が課せられており、ブログやSNSへ掲出したことが発覚すると一発退場&ブラックリスト行きです。
なのでそこで実力のある人達が交わしている話の中身はネットにはなかなか出てきません。情報を手に入れるためには自分よりレベルの高い人に会いに行きましょう。アフィリエイトですでに稼いでいる人に会いたいならブログやツイッターを見て言ってることが信用できそうな人にアプローチしてみればいいと思います。
なお、ASPのセミナー自体は大体つまらないしレベルも低いので、コネを作った後は参加する必要はありません。通うならASPでなくWeb制作やSEO畑の勉強会にしたほうがよいでしょう。
(2)SEOやランキングで目立つ
これはよくあちこちのASP担当者から聞きますが、まずビッグワードでのSEOに強いサイトは当然連絡が行きます。それから各種ブログランキングなどで上位にいるサイト。
どこかで目立っていて、熱心に運営されており広告での伸びしろがあると思われるサイトには積極的に問い合わせをするそうです。現時点での売上高がどうこうというより、改善したらグッと伸びると思われるサイトが好きみたいですね。
運営しているサイトには必ず問い合わせフォームと運営者情報(プロフィール)を準備しておきましょう。
すでに広告貼ってるサイトがGoogleで1位表示されてると、フォーム経由で営業のメールがガンガン来るようになります。「高単価案件あります!」みたいな。
傾向としては設立したばかりの零細ASPがメディア獲得のために出血サービスするケースが多く、交渉次第でそれなりの報酬にはなります。
ただ、私は月の報酬が100万円行ってない状態ならASPはあまり分散せず1~2社にまとめておき、常に安定して高額報酬をもらう「お得意様メディア」になる方が戦略としては正しいと考えます。
つまりASPに対してモノが言えるアフィリエイターになるのが先決。
ASP社内で「◯◯さんのとこはちゃんとフォローして、絶対他社に取られないようにしろよ」と言われるような存在になれということです。成績も出すし、人間的にも付き合いやすく関係も良好で手放したくないメディアということになれば、担当者は優先してクローズド案件や特単を持ってきてくれるようになりますからね。
A8みたいな物販大手だと月100万円程度では一人前扱いされませんが、JANETやアフィリエイトBあたりなら月30万円も売れば大事に扱ってくれますよ。
問い合わせフォームからくるメールに対応する場合ですが、コピペ主体の営業メールは相手にする必要ありません。さっさと迷惑リストに入れましょう。
少なくともこちらのサイトを熟読して、それに沿った具体的な案件の提案をしてくれているか。サイトの運営方針を汲んで長所を活かそうとしてくれているか。そういったビジネス以前の常識をわきまえている人だけ選んで対応してください。
仮に報酬単価が高くても、画一的に営業メールをばらまいてるような質の低い相手に関わるのは後々トラブルの危険もあり時間の無駄です。売上が立たず困ってるからわざわざ営業かけてくるわけですからね。本当に単価が高くて条件のよい案件なら黙っててもたくさんメディアが提携申し込みするはずなので。
特にそれなりのビッグワード上位に表示されてるような、Google村での「地価」が高いサイトに対し、コピペでメールしてくるような無能な担当者は付き合ってもいいことありません。想像力の欠如や熱意のなさが容易に見て取れます。
営業担当者から「あなたのサイトをちゃんと読んでますよ」「あなたのサイトはここが長所なので、それを活かしてこういう形で載せてみてはどうですか?」というアピールや具体的な提案をしていただければ、もしかしたら心が動くかもしれません。
↑論外なメールの例。
FC2のブログとか2年位更新してませんけど何を考えてメールして来てるんでしょうか。何も考えてないんでしょうね。
(3)売上を対前比で伸ばす
絶対額としては大したことがなくても、先月0だったのがいきなり10万円というように売上が伸びて勢いがあるサイトには担当者がアプローチしてくることがあります。
こういう商品もいっしょに掲載して欲しいとか、このワードで狙うと良いといった情報をセットで提供してくれることが多いので活用しましょう。
私が聞かれて困るのは「どれくらい売れば担当者から取引相手として認めてもらえるのか」という基準なんですが、どの担当者に聞いても明確な基準はないと言われます。
総合的に「このサイトはもっと伸びそう」「この運営者ならビジネスパートナーになれそう」という印象が持てるかどうかで判断しているという意見が多数みられます。
アフィリエイト事業は資格試験があるわけでもないですし、常識では考えられないような頭のおかしいメディアも多くて担当者はかなり苦労しています。まあ、いわゆる社会常識があって堅実な道を歩んでる人はアフィリエイトで食っていこうなんて思わないのが現状ですからね。メディア運営者にはどう見てもカタギじゃないチンピラみたいな人も多いです。
そんなわけでボリュームはあるけど人間的におかしい人よりも、丁寧なサイトから人柄が伝わるような運営をしていて向上心がある人の方が好ましいようです。それで売上も伸ばしていけるのが理想ですかね。
A8などメディアにランク制度のあるASPは大体それで自分の立ち位置を判断できます。ブロンズではちょっと遠慮してしまいますが、ゴールド・プラチナあたりなら堂々とお願いしていいんじゃないでしょうか。私はA8がプラチナ、アフィリエイトBがブラックで、担当者とは月1くらいで会っています。
・アドセンスは月30万円くらいから担当者がつく
金額の基準がある例として(正確にはアフィリエイトではありませんが)アドセンスの場合は週25ドルの収益があるメディアはメールサポートの資格があるということになっています。
月にすると100ドル…大体1万円程度の広告売上があって初めてサポートが受けられ、それ未満だと連絡先すら教えてもらえないのがGoogle様です。恐ろしや。
ちなみに月30万円くらい売り上げるとGoogle社のアドセンススペシャリストという人から連絡が来て、電話で成果アップのための打ち合わせができるようになります。私の時はアドセンス売上が月35万円で連絡が来ました。
打ち合わせの中身は正直しょうもないことですが、普通はメールすら受けてくれないGoogleの中の人と直接すぐに連絡が取れるようになるというのが最大のメリットです。
例えばいきなりアドセンスが規約違反で配信停止された時など、自力でサイトチェックして修正するとか面倒ですし心臓バクバクなんですけど、担当者に確認してもらうと理由と対策がはっきりしますので、こういったサポートも最大限活用していきましょう。
会って終わりではなく、会ってからが始まり
当たり前ですが、ASPの担当者がついて終わりではありません。そこからASPとメディアとの本格的な企業間取引が開始となるわけです。
で、その際にぜひ気にしておいて欲しいことがあります。それはASPの担当者が背負っているノルマと、自分の貢献度です。
ASPのメディア担当者は毎月の広告予算を背負っています。例えばメディアから1000万円のアフィリエイト成果が発生すると、スポンサーから1200万円もらって、手数料を200万抜いてメディアに支払う。この200万がASPの売上となるわけですが、彼らはこの数字について月ごと・年ごとにノルマを与えられています。
で、自分のサイトが担当者の「持ち札」(担当してるサイト群)の中で、どれくらいの戦力としてカウントされているのか、その相対的な位置は探っておいたほうがいいです。
例えば月間ノルマ1000万円の担当者がいたとして、自サイトが100万円貢献してるなら10%、10万円なら1%の戦力となります。
これに、彼らの営業時間を掛け算してやりましょう。ASPでの1日の勤務時間が8H、月営業日が20日として160時間の月間リソースがあるわけですが、あなたのサイトが売上のうち10%のシェアを占めているならば、月に16時間は自分のために仕事をしてもらう権利があると考えられます。「まるまる2日、うちのためにかかりっきりになってもペイするよね」ということです。逆に1%のシェアしか取れていなければ、1.6時間。まあ打ち合わせ1回したら終わりですよね。
この温度や時間配分を履き違えているメディアや担当者は多いです。数字が少ないのに無茶な要求を平気でするブラックメディア、逆に数字が多いところを放置して他のASPに乗り換えられてしまうマヌケな担当者がゴロゴロしていますが、ズレがあると誰かが不幸になります。
自分が相手にとってどの程度の立ち位置で、どうしたら相手の成果に貢献できるか。そのために何をどこまで協力してもらえるか。そういう数字的な戦略目標があるのとないのとでは、ミーティングの質は全く変わってきます。
ASP担当者とつきあう際には、ぜひ「どのくらい売上があったら自分は一軍としてカウントしてもらえますか」と聞いてみて下さい。ほとんどのアフィリエイターはASP担当者の都合なんて気にもしていませんので、気にかけているというだけでASP担当者はすごく喜びますし、あなたのことを信用できるメディアだと考えてくれるでしょう。