2016.05.18追記
「該当仕様についてユーザーが選択可能」ということは、日本語URLを強制的に書き換えるかどうか自分で選べるということですかね。うっかり静的リンクが全部死ぬという被害は抑えられるみたいなのでよかったです。 |
お勧めのWordPress用テンプレートを聞かれた際、かつてはdigipressを推していました。
私が運営している複数のサイトでは今もdigipressの「Mature」という有料テーマを使っています。
購入した理由
- 見た目がスタイリッシュで気に入った
- スマホ対応が充実している
- 昔は7000円くらいで安かった
といった理由で買ったんですが…これから購入するのはお勧めしません。
おすすめしない理由はサポートの悪さ
このテーマはアフィリエイト出稿しているので「オススメです!」とリンク付きで紹介してる商材ブログも多いですが。
お勧めしない最大の理由はサポート対応の質の低さ。呆れます。
DigipressはMature以外のテーマも共通して(全てかはわかりませんが)、「日本語URLを強制的に投稿IDで上書きする」という恐ろしい仕組みを持っています。
SEOを考えて、パーマリンク設定で「%category%/%postname%/」と言った日本語URLを使うことがありますよね。
その設定だと投稿URLは「minayoshi.club/affiliate/おすすめテーマ」みたいに表示されるわけです。
これが果たしてSEOに効果があるのか? といった議論はありますが、ともかくそういう設定をしているブログも多いでしょう。
ところがDigipressのテーマを有効化した瞬間、これまで書きためた過去の記事の日本語URLが全て投稿IDに置き換えられてしまい、
「minayoshi.club/affiliate/おすすめテーマ」
↓
「minayoshi.club/affiliate/post-105」
のように上書きされてしまいます。
このせいで静的なサイト内リンクは機能しなくなり、さらにxml形式でウェブマスターツールに送信しているサイトマップのURLが全て404エラーになります。
まあこれはサイトマップ削除して再度作成と送信すればいいんですけど…
私は知らずに運用中ブログのテーマを変更した所サイト内の静的リンク(手動で作った目次や、「こちらの記事参照」などのリンク)が全て死んでしまい、読者さんからコメントがあるまで気が付きませんでした。
で、問題解決のためDigipressのサポートフォーラムを覗いて見たところ、同様の問題を抱えているユーザーに対し運営の回答は以下の様なものでした。
URLの件、状況が把握できました。
◯◯様の仰る通り、URLエンコードされたと思われるURL(日本語URL)の場合は、テーマ側で簡潔なURLにしています。
結論としては、以下によるものです。・パーマリンクの設定は正常
・記事投稿時に投稿スラッグを指定してない
・日本語タイトルの場合、テーマ側で “(投稿タイプ名)-ID” としている例えば記事が日本語タイトルの場合、投稿スラッグを変更しないとその日本語タイトルそのものがURLエンコードされた状態の非常に長いテキストの羅列となってしまいます。
具体的には投稿タイトルが「ワードプレスの記事を日本語のタイトルで表示」であった場合、投稿スラッグを変更しないと以下のような非常に長いURLとなります。
http://hogehoge.com/some-category/%E3%83%AF%E3%83%BC%E3%83%89%E3%83%97%E3%83%AC%E3%82%B9%E3%81%AE%E8%A8%98%E4%BA%8B%E3%82%92%E6%97%A5%E6%9C%AC%E8%AA%9E%E3%81%AE%E3%82%BF%E3%82%A4%E3%83%88%E3%83%AB%E3%81%A7%E8%A1%A8%E7%A4%BA/このとき、投稿スラッグに例えば「the-post-named-japanese-in-wordpress」と指定した場合は、以下のように簡潔なURLになります。
http://hogehoge.com/some-category/the-post-of-wordpress-named-japanese/
このように投稿スラッグを指定しない場合は、テーマ側で簡潔なスラッグ(“post-ID”)となるように変更しています。
日本語をURL(URLエンコード)として利用することの考察については以下などをご参照ください。http://www.jweb-seo.com/blog/wordpress/2012/05/21/3392
http://whitehatseo.jp/wordpress-advantage-setup-for-seo/#sec7
http://blog.prism-ww.com/wordpress/categoryslug-change/
http://wordpress.ser8.info/archives/1042長期的なサイト運営を考えた場合、投稿スラッグを指定せずに日本語タイトルのままURLエンコードした状態のURLを正とすることには懐疑的な立場ですが、この制御を無効に(日本語タイトルをURLとして利用)する場合は、 “function.php” の以下の1行(※369行目付近)をコメントアウトしてください。
●変更前:
add_filter( ‘wp_unique_post_slug’, ‘auto_post_slug’, 10, 4 );
●変更後:
// add_filter( ‘wp_unique_post_slug’, ‘auto_post_slug’, 10, 4 );
目を疑うとはこの事です。
何が書いてあるかと言うと、「俺は日本語URLが気に入らないから、仕様で勝手に書き換わるようにしてある。お前らは日本語URLのデメリットをわかってない。わざわざ親切な作りにしてやってんのに、お前らがうるせーから無効にする方法は教えてやってもいい」
という言葉を丁寧に表現しただけです。
これを見た時、私はもう二度とこの会社の製品を買うことはないなと思いました。
運営側の言いたいことも一理あるのですが、だとしても「勝手に書き換えるなよ」というのが最大の不満。デフォルトはオフにしといて、任意でオンにできるなら(ちょっと怖いけど)便利な機能でしょう。
あと、実際それで被害を受けているユーザーからの問い合わせに対し謝るでもなく「そういう仕様なんで」と突っぱねています。だったら購入前にちゃんと機能説明しておくべきでしょう。
フォーラムでは何度も類似の問題が浮上していますが、運営はガン無視を決め込んでいます。
せっかく見た目のよい綺麗なテーマなのに、サポートのせいで信頼出来ないのは勿体ないなあと感じます。
先日大幅な値上げも実施されてボリュームライセンスになりましたし(使えるサイト数が決まっている)、これから買うのはやめといたほうがいいテーマですね。
なんか同じように怒ってる人がいました。http://delaymania.com/201402/blog/el-plano-wp-theme/
初心者が買うならサポートがしっかりしている賢威
WordPress初心者なら賢威のサポートフォーラムは心強いと思います。賢威(執筆時でver6.2)は見た目がショボくてスマホ対応も弱いのでサイト運営に慣れてくると物足りなく感じますが、PHPやCSSに不慣れな人がガシガシ質問できるのは大きなメリット。
賢威を開発しているWebライダー社のエンジニアさんにも聞いたところ、賢威は初心者ユーザーを想定して開発しており、実際に購入者の割合は圧倒的にWordPress初心者が多いとのこと。
賢威は情報商材ブログで色々特典つけて売ってる人がいるので適当に選べばいいと思います。私自身がレビュー書いてここで販売してもいいんですけど、infotopに関わりたくないのでやりません。
無料テーマならsimplicityが悪くないと思ってます。ただし初期設定だと見た目がそっけなさすぎるので、多少の装飾ができるくらいの知識(CSS)はあったほうがいいでしょうね。
2016.05.18追記 テーマの販売元である株式会社デジステイトから訂正依頼が来ましたので改めて記事を読んでみましたが、私も随分と大人げない書き方してますね。よほど頭にきてたんですね。 改めて思ったのは、一度怒らせた客は二度と戻らないんだってこと。当該仕様は修正済みですとか言われても、少なくとも私は二度と使う気にならない。これは偶発的なミスではなく企業の姿勢や体質の問題だと感じているから。 「記事で指摘されたサポートの回答は当社としても不十分であると認識しており、これを書いた従業員へは懲戒処分を行いました」なら考えてもいいと思うレベル。 ちなみに送られてきた訂正依頼には、私が実害を被って怒っていることに関して詫びる表現はひとこともありませんでした。記事の内容が古いから直せということが事務的に書かれているだけ。火に油です。 なぜいちユーザーである私が腹を立ててそれを書いたのかについては全く考えていないようで、自社の言い分しか触れていない。フォーラムでの無機質なやりとりと同じ印象を受けました。この会社は根っこからそういう体質なんでしょうね。ユーザー視点が決定的に欠けている。 こんなアクセスの少ない零細ブログにまで目を光らせてマメに訂正依頼を送るくらいなら、そのリソースを本来のユーザーサポートに回して欲しいものです。 |