それなりに収益を上げているアフィリエイターの勉強会や懇親会で、必ず議題に登るのがこの話です。
収益がゼロの時はこんな心配は必要ありませんでした。
毎日10時間、15時間と机にかじりついてブログを書く。
見よう見まねでHTMLやCSSをいじくりトライ&エラーの繰り返し、ワードプレスとそのプラグインを使いながらPHPを学び、先輩アフィリエイターのブログを読んで(今考えるとかなり怪しい)SEOテクニックや集客ノウハウを盗み、GoogleAnalyticsやウェブマスターツールのとっつきにくいUIに難儀しながらも黙々と作業を繰り返す…。
現在活躍している専業アフィリエイターさんの多くは、こういった「つべこべ言わずがむしゃらに机に向かう時期」を経験しています。最初から楽して儲けたいなんていう人は大抵失敗します。
「あの頃の情熱を100%といわず80%でも保ちながら毎日作業できていたら、今の3倍程度の収益ならば簡単に上げられるだろう」という嘆惜は、ある程度生活に困らなくなったアフィリエイト事業者の方なら少なからずお持ちのことと思います。
いつの頃からか、ブログの更新は3日に1回になり、1週間に1回になり、そのうち1ヶ月更新しないなんてことがザラになります。そう、このブログがすでに2ヶ月以上更新していないように。
どうしたらモチベーションを一定以上に保ち、コンスタントに仕事に取り組むことができるのか?
今日はよく言われている解決法を3つご紹介しましょう。
この記事の主な内容
(1)仕事専用の環境を作る
アフィリエイターさんの多くは自宅の一室でPCに向かって仕事をしています。
しかしこれでは周りに誘惑が多すぎる。漫画、おやつ、布団!
まるで天国のような環境に加え、一人暮らしの方や家族が外出する方は見張りもいない。これでは5分作業して1時間休憩、となることは明らかです。
そこで仕事以外にすることがない環境へ無理やり自らを投入することで逃げられなくしてしまうという戦法を採ります。
カフェ・ファミレス
ノートPCを持ち込んでコーヒーで粘るスタイル。
電源のあるお店なら長居しても多分大丈夫ですが、1時間に1回は追加で注文する、お昼時など混雑時は使わないといったお店への配慮でスマートに共存しましょう。
私は文章を書く時にBGMや会話などの音があると著しく能率が下がるので、もっぱら読書や資料のインプット時にこういう場所を使っています。
普段は安いファミレスとかスタバでもいいんですが、たまにホテルのラウンジや高級なカフェに行くと気分が変わっていいですよ。上の写真は私がよく打ち合わせで使う東京駅ステーションホテルのロビーラウンジです。
事務所を借りる
予算や覚悟がある人はこれ。自宅の近くに専用のオフィスを借りてしまいます。
古いワンルームマンションで十分でしょう。騒音など仕事に差し支える要因さえなければ大丈夫。
仕事に必要な機材や資料を全てこちらに移し、逆にそれ以外を置かないことでメリハリのある環境が作れます。
また税務調査が来た時に、自宅=仕事場だと見られたくないものもありますが職場を作って隔離しておけばそちらを見せればいいので気が楽です。
難点は費用と通勤が発生すること。
アフィリエイト業は固定コストがほとんどかからずキャッシュフローが極めて安定的なのがいい所ですが、しばらく続けているうちにこういう贅肉コストが少しずつ増えていきます。
通勤の負荷を減らすため自宅から徒歩圏内にある方がいいでしょう。
私は電車で2駅のところにあるシェアオフィスを借りてそちらを本店登記しています。ただ1ヶ月に1回郵便ポストをチェックする以外は全く行っていません。やはり遠いと行かなくなります。
(2)他人と一緒に仕事をする
仕事をしないのは、しなくても誰にも迷惑かからないから!
というわけで、サボると相手に迷惑がかかる環境へ自分を追い込んでしまいましょう。
外注さん・従業員を雇う
パートさんを雇って仕事をお願いしたり、外注さんとやりとりしながらチームでプロジェクトを進めて行きます。
自分が約束通りに仕事をしないと信用を失いますし恥ずかしい思いをするため、普通の感性を持っている人なら嫌でも働くようになります。
採用コストや給与or報酬・税金関係などで面倒が増えるのが難点。
自分が雇われる
アフィリエイターとして活躍できている人ならば一定以上の文章力・マーケティング・Web制作などの専門技能を持っています。
自分でメディア経営するのが最も収益率は高いのですが、そもそも安定して仕事に取り組めないという問題を抱えていてはそれどころではありません。
パフォーマンスが下がってもやむなしと割り切り、自分のスキルを買ってくれる相手を探して仕事をもらいましょう。これなら嫌でも働かざるを得ませんね。
この時、クラウドソーシングで単価の安いペラ記事量産のタスクに手を上げてはいけません。肉屋に並ぶ豚みたいな真似は避けたほうが賢明です。
仕事は信頼できる相手から指名でもらうのが理想。一定以上の層が集まる場所へ顔を出しておき、営業してみましょう。
私が参加して実際に仕事につながったセミナーとしてはこんなのがあります。聴衆として参加していたWeb屋さんと仲良くなってコンサルの仕事をもらいました。
Web Creator Conference(LIG × サイボウズ / ぱくたそ / ファンタラクティブ / nanapi )
今は外注ライターとしての仕事も少し請けています。時給換算3500円くらいと決して割りのいい仕事ではありませんが、発注元が誰でも知っている大手メディアなので、中の人とコネを持っておきたい・大手の外注管理マニュアルを学びたい・あの◯◯社のメディアを実はオレが書いているとドヤ顔したい・・・などの理由で取り組んでいます。
問題は締切や他人の都合に合わせて不本意なスケジュールを強いられる場合にストレスが生まれること。
先方からのフィードバックが遅い割に直しが当日中とか言われるとイライラし始めます。
その代わり、納品した後の解放感でご飯やお酒が美味しいという喜びも手に入りますが。
(3)サイトを捨てる
収入があるから慢心して働かなくなるので、収入源を断ち切ってしまおうという荒療治。
先日、桁違いの売上を出しているアフィリエイターさんと二人で話す機会がありました。
この方はゴリゴリのブラックハットで怪しいサイトをたくさん持っており互いに親しくするような属性ではありませんが、まあたまたまです。
彼の言葉で印象的だったのは、
「サイトなんていつか飛ぶんだから、儲かるようになったら飛ぶ前に人に売ればいいんだよ」
という趣旨の発言でした。
ブラックハットSEOを追及するGoogleの技術は年々進歩しており、どうあっても恒久的に利益を出し続けることは不可能。
であれば、数ヶ月間の金満パワープレイで検索順位を上げ、お金が入ってくる「見栄えのいい状態」になった時点でサイトを資産としてバイアウトし、自分はまたゼロから次のサイトを作る・・・というのが彼のビジネスです。シリアル起業家みたいなものですね。
彼のSEOの手法や、サイトはいつか飛ぶという姿勢には賛同しかねるものの、このサイトを動産と割り切る考え方にはなるほどなーと頷かされました。
サイトの売却というのをやったことがないのでスケール感はわかりませんが、単月で100万円の売上が出ているようなサイトならきっとそれなりの値段で売れるのでしょう。
手元にはまとまったお金が入り、代わりにサイトからの定期収入が失われる。
そうなればいずれ焦って新しいサイト作りに邁進しなければいけなくなるというわけです。
「初めて1サイトを月300万円に乗せるまで2年かかったけど、今なら3ヶ月で十分。それだけのノウハウが身についてるからね。齊藤さんもきっとできるよ」
彼はそう豪語していました。
アフィエイト事業において「安定した収入」なんてそもそもまやかしですから、彼のように割りきって狩猟型生活をする覚悟を決めたほうがビジネスとしてはうまくいくのかもしれません。
私は小心者なのでなかなかそんな決断はできませんし、地方在住でそれほどお金の使い道がないので毎月100万円も入ってくればそれだけで十分足りてしまいます。
ああいった何千万とか億の単位でお金を得ている人たちが何をモチベーションにしているのか興味深いですね。やっぱり豪邸とか高級な外車とか買うんでしょうか? 実はこっそり巨額の寄付やベンチャー投資なんかをしていたら格好いいんですけどね~。
モチベーションは管理しない。やりたくなったらやる!
というわけでモチベーション管理について3つの案を出してみました。
どれも結局は自発的に動けない時はやらざるを得ない環境を作る、ということに尽きます。
それでもやりたくない時はいっそ2週間くらい何もせずぼーっとしているのもいいんじゃないでしょうか。
以前「ブログ飯」の染谷さんにお会いした際、モチベーションの管理どうしてますか? と質問したことがあります。
彼の回答は「モチベーションがある時にすべて終わらせる。やる気が無い時は何もしない」的なものでした。
実際、その方が効率いいと思います。朝起きて今日は体が軽いな、と感じたその日に1週間分の仕事を前もって終わらせちゃえばいいんですよね。
我々の仕事は会社勤めのサラリーマンと違ってそれが可能なんですから、その長所を活かさない手はないでしょう。
今、あなたはやる気がありますか? それなら今から一気に向こう一週間分の仕事を終わらせちゃいましょう。
やる気が無いなら今日はもうPCの電源落として、お風呂入って早く寝て、明日早起きして散歩でもしましょう。今よりは仕事がしたいと思えるかもしれませんよ!